~落書き帳~

かずです。どうぞよろしくお願いします。

視点の違い

 「日本史って暗記科目だよね。」大学受験を控えた頃、僕は歴史をこう捉えていた。710年平城京遷都(納豆ねばねば平城京)、794年平安京遷都(鳴くよウグイス平安京)、1192年鎌倉幕府(いい国作ろう鎌倉幕府)などなど、日本史に登場する語呂合わせは枚挙にいとまがない。おそらく歴史好きにとっては苦もなく覚えていったことだろう。知識として歴史上の人物や事柄を暗記することの重要性は僕も否定はしない。

 さりとて、知識だけを詰め込めばよいというものでもないし、歴史の因果関係を捉えようなどと当たり前のことを言うつもりもない。よく試験問題で問われる歴史資料の並び替え問題などは、歴史の因果関係や時代背景を問うてくる意図があるのはみなさんもご存じのとおり(暗記で乗り越えられるものでもあるけれど、僕が出題者なら試験問題から推測して答えてほしいと願うと思う)。

 むしろ僕は、日本列島に住んでいる人々をどうやって時の為政者はこの国を治めてきたのかという観点から歴史をみることを勧めたい。現在の僕は、平凡なサラリーマンで税金を払うのに四苦八苦している立場だから、歴史を学ぶときに農民だったり、町人だったりする立場が想像しやすい。ところが、日本をどのように治めるかということに諸外国との関係を含めて苦慮してきた人々の歴史(勝者の歴史)が残っているのだから、その人々の視点を想像しないと見えてくるものが見えてこないではないか。歴史の登場人物の立場を想像して日本の歴史を見てみるとまたおもしろいものが見つかるかもしれない。

 あくまでも歴史を学ぶときの話ですよ。これが行き過ぎると本来の自分の立場を見失いがちになるので気をつけましょう。僕が、戦国時代とかに生きてたら名もない人だったに違いないからね(現代では、ビジネス上で「経営者目線になれ」という言葉も見かけるが、実際に経営者かのような振る舞いを平社員がしてたら驚くでしょ)。